アメリカにおける女性医療取材レポート

Harvard Medical School : Center of Excellence in Women’s Health

Dr. Allison Goldfine, Member of HMS’s COE Research Committeeと Dr. Keiko Amano の対談

 

ここは糖尿病センターで、I型とII型の両方をカバーしています。アメリカでは、I型の比率は糖尿病患者全体の10%以下ですが、ここに送られてくるI型患者の数は増加傾向にあり、このセンターでのI型患者の比率は20-25%ほどです。

この建物の中では、細胞研究、基礎科学、動物生理学から、臨床研究や臨床ケアまでが統合されています。私はリサーチの部門に属し、私の研究は主にインスリン作用のメカニズムを調べています。私はインスリンのシグナリングを研究していますが、それを分子レベルでみると、インスリンとエストロゲンの作用に何らかの関連性がある可能性があり、そのために私はWHI(ウイメンズ・ヘルス・イニシアチブ)に関わるようになりました。

糖尿病に罹患していない女性は、メノポーズ前の年代では、同年代の男性と比較して心臓発作や脳卒中の比率が低いのですが、メノポーズを経験する頃には、その比率は急増し、男性のそれとほぼ同じ、またはそれ以上になります。従ってメノポーズ前の時期では、ホルモンに何らかの保護的機能があるのではないかと考えられ、エストロゲンやプロゲスチンに焦点をあてた研究が行われて来ました。糖尿病に罹患していない女性では、エストロゲンやプロゲスチンが、血圧の低下、コレステロール値の改善、血管機能の改善を促すと考えられてきました。またメノポーズ後のHRTが保護的効果を持つという証拠も過去に得られていました。

一方糖尿病患者の女性では、メノポーズ前の年代における心臓病の保護効果は認められず、同年代の男性の比率と同様でした。この点を調べるためにまず私達は、メノポーズ後の女性におけるHRTの作用を調査していましたが、WHIの結果を受けて、それも問題になってきました。

(この後、インスリン、エストロゲン、グルコース、分子レベルの話など、彼女の研究に関する詳細が続く)

(取材レポーター:生賀恵美、松永晶子)