アメリカにおける女性医療取材レポート

Harvard Medical School : Center of Excellence in Women’s Health

Dr. Susan Sadoughi (Internist) Co-Chair of HMS’s CoE Education Committee (Residence Education)と Dr. Keiko Amano の対談

 

Dr. Susan Sadoughi (Internist) Co-Chair of HMS’s CoE Education Committee (Residence Education)
(サドゥイ医師は、レジデンス(研修医)の教育を担当しており、その中で女性医療の教育をしている)

患者が40才以下の若い女性の場合では、OBGYNがプライマリ・フィジシャンとして全てのケアを行い、担当の内科医を持たないケースが多くあります。若い年代におけるウイメンズ・ヘルスでは、定期的な検査や、避妊ピルなど、OBGYN関連のことが多いため、それで問題ありません。もちろん中には、内科医である私の診察を受け、OBGYNの担当医を持たない若い患者さんもあり、その場合は私が、乳がん検査や避妊などの対応をします。このように若い世代では、OBGYNと内科がオーバーラップすることがよくあります。

一方40才以上の女性のおそらく90%は、OBGYNより内科医を担当医にもつ傾向にあるでしょう。妊娠・出産をある程度経験したこの年代では、コレステロール、マンモグラム、血圧、心臓病など、健康に関する他の問題が出てくるために内科医を訪れるようになります。そして50才までには、大部分の女性が内科医をかかりつけの担当医にもつようになります。

レジデンシー期間中は、たとえ女性医療に興味を持っていない医師であっても、女性医療の教育は十分に受けています。外来を訪れる患者の多くは女性であるため、医者が男性・女性に関わらず、女性医療を学ぶ必要があり、カリキュラムでは女性医療関連の多くのトピックがカバーされています。

レジデンシー期間中、プライマリケアとノン・プライマリケアとでは、トレーニングの内容が違ってきます。専門医向けのノン・プライマリケアの実習では、3年目で外来の時間が大幅に減ります。各レジデントには、プライマリケアまたはノン・プライマリケアの選択が与えられますが、特にプライマリケアで女性医療関連の教育が多くカバーされます。プライマリケア向けの実習の外来は、研修1年目で3ヶ月、2年目で4ヶ月、3年目で4ヶ月です。外来実習時には、午前と午後の両方をクリニックで過ごし、その他金曜の午前と木曜日の午後に各4時間ずつ、外来に関する討議の時間がもたれます。

全てのレジデントは、1週間にクリニックの日を1回(午後半日)臨床の日を持ち、自分自身の患者のケアを行います。レジデントはその指導医と共に、週1クリニックで5人の患者を診ますから、3年間で約300人の患者を担当します。この間に女性の患者を診ながら、実践的な経験を積むことができます。

プライマリケアのレジデンシーのうち、外来担当の月には、通常の1週間に半日のクリニックが、週5日なりますから、全部で10クリニック(午前と午後を併せて)を担当します。その内訳は、通常のクリニックが6、講義が2、選択が2です。選択分野については、例えば骨粗しょう症や心臓病に興味があるという場合は、そのクリニックを選択し、4週間継続してそこで外来を担当します。外来における「専門分野」は、このように教育されます。女性医療の大部分は、外来診察で行われています。レジデントは、週1日外来を担当する日、また研修期間中の外来担当の数ヶ月間に、外来の診察を通して女性医療を学びます。また興味のある分野のクリニックを実習場所として選択することができます。

外来担当期間中のカリキュラムですが、トピックはレジデンシーの年ごとに異なりますが、外来担当期間中毎日、午前8時から9時に講義があります。そして金曜の午前と木曜日の午後に、それぞれ4つの講義があります。

私の通常の診察は、患者一人あたり30分です。年に1度の定期検診は40分で、患者はこの時間に私と話をできますから、診察を終える頃には患者の質問や疑問に全て答えることができます。

(取材レポーター:生賀恵美、松永晶子)