心臓発作は誰をも不安にさせるが、心臓発作後に女性は男性以上に強い不安を経験するという結果が世界4大陸から得られたと、最新の研究は報告している。
女性における高い不安度は、地理的条件、結婚暦や学歴などの人口統計学的条件、医学的状態のいずれにも関連していないと、Psychosomatic Medicine(心身医学)2003年7月号に掲載されたレポートは記述している。
脅迫に対する感情反応である「不安」は、心臓発作に対するものとしては、予測できる一般的な心理学的反応であるかもしれない。しかしその影響は、患者の気分だけに留まるものではないと、Debra K. Moser, R.N., D.N.Sc.とその同僚は述べている。高度の不安をもつ患者は、例えば2度目の心臓発作、血管閉塞、不正脈、死亡など、病院における合併症の重症度も高くなっている。
心臓発作後の不安における性差についてより詳しく調査するため、ケンタッキー大学看護学部教授のMoser氏率いる国際研究チームは、オーストラリア、イギリス、日本、韓国、アメリカから912人の患者を募った。各患者は、不安の度合いを正確に測定する6つの質問から成る短いテストを受けた。患者でない人々の標準スコアは0.35、精神科の入院患者の標準スコアは1.5である。心臓発作から72時間以内に行われたテストでは、調査参加者の女性の標準スコアは0.76であったのに対し、男性の標準スコアは0.57であった。
Moser氏は、この格差は患者が経験する内科的合併症における男女間の偏差を確認するに十分であると話している。また同氏は、この関連性は患者の居住場所によって変化するものではなかったと加えており、「異なる国々のあいだで、不安のレベルに統計的に大きな格差は見られませんでした。この調査には、様々な文化的背景からの女性が参加しましたが、彼らは男性以上に強い不安を抱いています。心臓発作が持つ脅迫的な本質が、患者の文化的背景を問わず不安をかきたてています」と話している。
今回の研究結果は、うつ病および不安障害の罹患には、文化の違いによる大きな影響は無いとする過去の研究を肯定している。さらにこの研究グループは、男女とも60才以下の人々は、60才以上の人々と比較して、より高い不安レベルを報告していることも確認した。「高齢者はある程度病気になることを予期しているのに対し、その大部分が未だ仕事をもち、自身を健康であると捉えている若い人々は、自分が病気になると考えていないことが、その原因ではないかと、私達は推測しています」とMoser氏は話している。
Moser氏は、不安が心臓発作後の患者の生存率に与える影響は非常に重大な問題であり、医療提供者はこれを患者の治療と結びつけて考えるべきであるとし、「全ての患者が、不安の適切な査定と管理を受けるべきですが、臨床医が、女性患者など強度の不安に襲われるリスクが高いグループを認識することが重要です」と話している。
この研究は、American Association of Colleges of Nursing(アメリカ看護大学協会)のSigma Theta Tau研究基金、Bennett-Puritan AACN Mentorship、Sigma Theta Tau、Pacific Rim 基金から研究資金を受けている。
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