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Unrecognized iron deficiency can impair immunity in older women

認識されていない鉄分欠乏は、高齢女性の免疫機能を低下させる

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AAAS/EurekAlert!, Press Release, September 29, 2004

(翻訳:生賀恵美;文責:松永晶子;監修:    提供:株式会社ライフモード)

 

鉄分の欠乏は、老化に伴う通常の症状であると考えられがちである。しかしペンシルバニア州立大学は、鉄分の欠乏が、総体的に健康で十分な栄養を摂取している在宅の60歳以上の女性に対し、免疫機能を28〜50%低下させることを明らかにした。

この研究を統括した栄養学部助教授のNamanjeet Ahluwalia博士は、「私たちの研究では、鉄分の欠乏が、高齢者を感染症に罹り易くさせるというレベルで、2つの免疫機能への障害に関与していることが分かりました。高齢女性には、加齢の影響により鉄分の欠乏が起こります。疲れやすい、息切れがする、注意力が維持できない、感染症にかかり易いといった変化を自覚した場合は検査を受けることが大事です。このような症状の原因は必ずしも老化ではなく、栄養不良、特に鉄分の不足による可能性もあります。鉄分の補給は、検査と医者の指示を受けたうえで開始しなくてはいけません」と、Ahluwalia博士は話している。

Ahluwalia博士はこの研究結果を、2004年11月にフランスで開催される第4回European Congress on Nutrition and Health in the Elderly(高齢者の栄養と健康に関するヨーロッパ会議)で発表する。またこの研究は、2004年前半に出版されたAmerican Journal of Clinical Nutrition(アメリカ臨床栄養学ジャーナル)に掲載された「Immune Function is Impaired in Iron-Deficient, Homebound, Older Women(鉄分欠乏の在宅の高齢女性では、免疫機能が低下している)」という論文で詳細に記述されている。

この研究には、ペンシルバニア州の地方都市に居住し、老人課から食事介護や日常生活の支援などのサービスを受けている60歳以上の女性72人が参加した。参加者は全員、炎症の無い健康体であり、全般的に十分な栄養を摂取している状態にあると判断されていた。参加者の血液サンプルを使用した鉄分評価により、鉄分の蓄えが減少し、なおかつ2種類以上の鉄分テストで異常数値の結果が得られた参加者が「鉄分欠乏」と認識された。

「鉄分が欠乏している女性の半数は貧血症でしたが、鉄分欠乏の程度はそれほど深刻ではありませんでした。参加者の中には、鉄分が大幅に欠乏し、ヘモグロビン値も低いという方から、ヘモグロビン値は正常で、他の検査結果が正常以下という方まで、様々な結果が確認されました」と、Ahluwalia博士は話す。

鉄分値が正常な女性と、鉄分が欠乏している女性の両方を対象に、それぞれの血液サンプルの細胞を使用して、免疫反応に関する複数の検査が実施された。そのうちの1つのテストでは、感染に対する体内の反応をシミュレートする2種類の化学物質で白血球の一種「T細胞」を刺激した。通常このような刺激を受けたT細胞は増殖反応を起こすが、鉄分が欠乏している女性ではこのT細胞の反応が、鉄分が十分な女性のそれと比較してわずか40〜50%であった。

また別の白血球である「顆粒球」にバクテリアを与えるテストも行われた。通常顆粒球は、バクテリアを取り込み、酸素を急激に発生させてバクテリアを殺す。顆粒球がバクテリアを取り込むという点については、鉄分のレベルによる大きな差異は確認されなかったが、鉄分が欠乏している女性は、そうでない女性と比較して、酸素発生の規模が28%小さかった。これは、鉄分欠乏の女性では、バクテリアを殺す細胞の機能が低下していることを示唆している。

「現在私たちは、サプリメントによる鉄分欠乏の補正が免疫性に与える影響を調べる追加プロジェクトを予定しており、この研究に向けて60歳以上の女性をリクルートしています」と、Ahluwalia博士は話している。