Subject:

Breast reconstruction with implants after mastectomy doesn't hurt survival chances

乳房切除後のインプラントを用いた乳房再建が、生存率を低下させることはない

Source:

AAAS/EurekAlert!, Press Release, December 22, 2004

(翻訳:生賀恵美;文責:松永晶子;監修:    提供:株式会社ライフモード)

 

乳がん治療のために乳房を切除した後に乳房インプラント手術を受けることが、患者の長期生存率を低下させることはないと、 Breast Cancer Research に掲載されたある研究は報告している。これは、乳房インプラントの長期的影響を調べた初めての研究であった。

これまでの研究では、乳房インプラントががん患者に対し、短期的には有害な影響を及ぼさないことが示されている。しかしその長期的影響を調べた研究はこれまで存在しなかった。そこで北カリフォルニアがんセンター( Northern California Cancer Centre)のGem Le氏を中心とする研究グループは、アイオワ州、サンフランシスコ地区、そしてシアトル地区で実施された「 Surveillance, Epidemiology and End Results Breast Implants Surveillance Study 」と呼ばれる調査のデータを分析した。この調査では、早期の乳がんと診断された65歳未満の女性4,000人から情報が収集されている。これらの女性は、全員が乳房切除による治療を受けており、がんと診断されてから約12年にわたって追跡調査された。

乳がんにより乳房を切除した後に、乳房インプラント手術を受けた女性は全体の 21%であり、その乳がんによる死亡率は12.4%であった。それに対しインプラント手術を受けていない女性の乳がん死亡率は19.7%であった。インプラント手術を受けた女性は、インプラント手術を受けていない女性と比較して、年齢がより若く、また非ヒスパニック系の白人民族である傾向が高かった。研究グループは、これらの要因に加え、他の臨床学的および社会人口統計学的要素に基づいた調整をデータ分析に施したうえで、乳房インプラントを受けた患者における乳がん死亡率は、インプラントを受けていない患者の乳がん死亡率の約半数であると結論付けた。

「乳房インプラントを受けた女性と受けていない女性のあいだに確認された、この死亡率の差異を説明付けるには、潜在的な関連要因である社会経済学的地位、共存症、そして喫煙などのライフスタイルに関する要因を考察するより詳しい研究が必要です」と、研究レポートの著者は記述している。

乳房インプラントが、乳がん患者のモラルや自尊心を向上させ、それによって生存率が改善するとも考えられる。またインプラントを受けることによって、患者がより優れた医療ケアやフォローアップを受けることにつながるといった、間接的な影響をもたらした可能性もある。さらに、乳房インプラントが免疫系を刺激して乳房への血流を抑制し、細胞や腫瘍の成長を低下させる可能性を示唆した研究もある。