NAHW 東京支部 第8回学術講演会 講演内容要旨

 

午前の部

エストロゲンと言われると、専門家以外の人々は単一の物質と考えているが、実際は多くの物質を総括した一般名であり、植物性のものや、自然界に存在するものも少なくない。しかもその作用はエストロゲンレセプターを介してその作用を発揮するが、女性ホルモン作用(アゴニスト)として作用したり、また、抗エストロゲン(アンタゴニスト)として作用するために、複雑な作用機序を有する。しかし、女性を女性あらしめている源泉のホルモンであり、「薬の女王」とも呼ばれている。今回は代表的なステロイドホルモンである17β−Estradiolを中心に、植物性エストロゲン(phytoestrogen)や漢方に含有されるエストロゲン作用物質についてもふれてみたい。

 

午後の部

上記エストロゲンのうち、最近ではその反作用ともいえる乳癌や子宮体癌、血栓症などにエストロゲンが関与しているという報告も多く、エストロゲンに拒否反応を示す患者さんも少なくない。その中で種々のエストロゲンのアゴニスト作用と、アンタゴニスト作用を両方持つ物質として、SERMs(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)が注目されており、そのうちのいくつかは実際に臨床に用いられている。今回はSERMの1つであるイソフラボン類について、その作用機序や種類、臨床応用の結果などについて、EBMにもとづいた解説をしてみたい。